『杉乃井ホテル』へ行きたくなる廃材アート!見れば見るほど惹きこまれる!

つなぐはぐくむツーリズム
『オリックス・ホテルマネジメント』さんが運営する全国11都道府県20か所の施設で、地域の観光や施設での滞在を通して『サステナブルな観光』に繋がるアクションを、楽しみながら体験できるプロジェクト『つなぐはぐくむツーリズム』が開催されています。
2025年は『Make a circle!』をテーマに、全国の各施設で本来捨てられるはずの『地域のもの』から作られたアート展示がおこなわれます。
『別府温泉 杉乃井ホテル』さんでは、2023年に閉館した本館、2025年に閉館した中館で長年使用されていた備品を使用し、アート作品が作られました。そのアート作品の制作風景と完成披露会に参加してきました。その時の様子をお知らせいたします。
杉乃井ホテルで展示中の廃材アート
作家 加治 聖哉氏が『杉乃井ホテル』宙館にあるソラニワにて、完成を目指した最終工程の制作がおこなわれました。

この作品で使用された廃材は、閉館した本館や中館で使用されていた下駄21足、座椅子42台、釜飯の蓋32個、民芸風こんろの木枠60個。サイズに合わせ廃材をカットされている様子も!


長年使用されていた面影もそのままに、アートの一部としてしっかり生きています!

完成した作品は、制作をしていたソラニワで一度分解され、杉乃井パレス1Fに運びこまれ再び組み立てられました。
宙館と星館をつなぐ通路である『星宙こみち』のエスカレーターを下ったすぐの場所に、展示されています。

100kg程度の重さに耐えられるほど、土台が頑丈に作られているそうです。通常は展示されているため中の土台を見ることはできませんが、組み立てている際に一瞬見学できた貴重な瞬間です。

迦具土狼(かぐつちのおおかみ)
完成した廃材アートの作品タイトルは『迦具土狼(かぐつちのおおかみ)』。迦具(かぐつち)は火の神様であり、別府市にある『火男火売神社』では温泉を恵む神として信仰されています。
『迦具土狼』は、加治氏が以前制作した『神籬(ひもろぎ)』の派生で、このオオカミが守り神として『杉乃井ホテル』さんの全体を見守り巡回するイメージで制作されました。 全長3.6m、高さは台座を含め2m

足は、民芸風こんろの木枠や釜飯の蓋を使用して色がそろえられています。

立体的なたてがみ部分は、座椅子や下駄が使用されています。下駄は半分に割り、底のすべり止めの黒い部分が活かされています。

作品を展示する台は、風呂イスが28脚、畳を4畳使用して作られました。

構想は約4ヵ月前より始まり、作品制作の実働時間は約3週間ほど。
『杉乃井ホテル』さんの本館や中館で約50~60年間、客室や館内装飾、宴会を支えたアイテムが、こんなにも華麗に再生されアートとして蘇りました!
作家 加治 聖哉氏
1996 年生まれ。新潟県村上市出身。
長岡造形大学を卒業後『カイカイキキ』にて就労。
現在は、廃材で原寸大サイズの動物を作るアーティストとして独立。
地域おこし協力隊として長岡市栃尾に移住し、空き店舗を改装し、ギャラリー『白昼堂堂』を開業。
2024 年にアトリエ「sokoso-ko」を開設し、オープンアトリエや展示イベントを開催。

「この部分はどの廃材を使用して作られているのかなと、この作品を見た人に楽しんでもらいたい。またこのオオカミに会いたい、そしてこの作品を通して『杉乃井ホテル』さんに来てもらうキッカケ作りができれば」と、加治氏はこの作品について話を聞かせてくれました。
加治氏のこれまでの作品などについては👇をご覧ください。

作品を見れば見るほど、色々な発見があり惹きこまれます。作品のすぐそばで見ると隙間から中の土台が見え、少し離れるとその隙間がオオカミの目として活かされているなど、様々なことに気づかされます。
立体感があり迫力ある『迦具土狼』に、ぜひ会いに行ってみてくださいね。
別府温泉 杉乃井ホテル
情報は取材当時のものです。来店の際は公式情報をご確認下さい。
- 住所
- 大分県別府市観海寺1
- アクセス
- 別府駅 車で約10分
- 電話
- 0977-24-1141
- Webサイト
- https://suginoi.orixhotelsandresorts.com/
- @beppu_suginoihotel_official
- LINE
- @suginoihotel
- 備考
- 駐車場あり
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